中田英引退に思うこと

中田英が29歳の若さで現役引退を表明したことで、ずいぶん騒がれているが、
私自身は、あまり不思議に思ってはいない。
彼のピークは間違いなく20代前半だったし、例のグロインペイン症候群をわずらってからは、
あきらかに衰えが目に付いていた。
たぶん自ら、とっくに見切りをつけてはいたのだろうけれど、
今回のW杯で燃え尽きたいという思いがここまで続けさせたのだろうと思う。

あのブラジル戦、中田英はボロボロになるまで走り、ボールを追った。
終盤はなんども倒れ、そのつど起き上がりまた走った。
あんな姿を見るのは初めてだったし、なにかわからないが胸が熱くなった。
試合後、ピッチで大の字になっているのをいつまでもカメラが捕らえていたが、
最後のプレイの余韻を噛み締めていたのだろうか。
それは、今までの彼の、どんな素晴らしいプレイよりも。
なんというか・・・心に残るシーンだった。
ヒデ、お疲れ。